龍魚
昔から年月を経た鯉は、やがては龍に化生するといわれている。
中国の黄河上流、山西省と陝西省の境に龍門と呼ばれる難所があり、
この激流を登りきった鯉は龍になることができるいう伝説が由縁である。
この他にも河南省、雲南省、貴州省などにも龍門という地名があったり、
立身出世における難関を「登竜門」と呼んだりするのはこの伝承にちなんだものである。
また、龍に化生する途中の段階のものを龍魚、または進化魚ともいい、
日本伝統刺青の絵柄の中でも「鯉の滝登り」や金太郎(坂田公時)の「抱き鯉」と並んで有名である。